注文住宅の選択肢の一つ!自然素材の家を建てるメリット・デメリットとは?

公開日:2022/03/01   最終更新日:2022/03/15


注文住宅は、使う素材によって雰囲気や性能が大きく変わります。素材の一つとして、「自然素材」という言葉を聞いたことがある方も少なくないでしょう。自然素材の家は、健康や環境問題の観点から注目されていますが、具体的にはどのような家を指すのでしょうか。ここでは、自然素材の家について、概要、メリット・デメリットを紹介します。

そもそも自然素材の家とは?

「自然素材の家」とは、一般的には「化学物質を含まない素材で建てた家」と定義されています。自然素材で家を建てる場合、木材には集成材ではなく「無垢材」、塗り材としては化学物質を含まない「珪藻土」「漆喰」などが用いられることが多いようです。

アクセントとして、御影石や大理石のような「天然石」が使用されることも。水回りの設備など、場所によっては自然素材のみで施工するのが難しい場合もあるため、「自然素材の家=化学物質をまったく含まない家」というわけではありません。どれだけ自然素材を取り入れるかは業者によって異なりますが、中には施工に使用する接着剤など、可能な限り自然素材を使うメーカー・工務店もあるようです。

自然素材の家を建てるメリット

自然素材は健康によいといわれています。昨今、環境問題や住宅で起こる健康被害とともに、住宅の建材として自然素材にも注目が集まるようになりました。ここでは、自然素材の家がもたらすメリットを紹介します。

■メリット1
自然素材の機能性を生かせる

住宅建材としての自然素材は、素材の種類によってさまざまな性能を備えており、部屋の機能によって素材を使い分けることで快適に過ごせる家づくりが可能です。無垢材には蓄熱性があるため、床材に使うと集成材と比べて暖かく過ごせるようになります。珪藻土は、まるで呼吸をするように湿気を吸着・放出する機能が備わっており、室内の湿度を調節することが可能です。漆喰の場合、珪藻土には及ばないまでも調湿機能がある上に、強アルカリ性という性質からカビの発生を防ぐ力があるため、洗面所などに取り入れる人も。

このように、自然素材は温度や湿度からくる不快感を家そのものが軽減してくれます。そのため、自然素材の家では過剰に冷暖房を使う必要がなくなり、快適に過ごせるだけでなく光熱費の削減にもつなげることが可能です。また、珪藻土と漆喰には消臭効果も備わっており、うまく取り入れることで消臭剤や芳香剤がなくても快適に過ごせそうです。

■メリット2
健康被害のリスクを抑えられる

自然素材を使うことで、ホルムアルデヒドなどに代表される化学物質の量を減らすことができます。化学物質の量を減らすことにより、シックハウス症候群をはじめとするアレルギーや喘息・アトピーなどの症状が改善されることがあるといわれています。自分や家族のアレルギー症状を改善したい、あるいは将来にわたって健康的に過ごしたいと考えている人の多くが、自然素材の家を選択肢として考えています。

また、冷暖房器具の使い過ぎは、喉を傷めたり、建物内の気温差によるヒートショックを引き起こしたりすることもあります。自然素材の家であれば冷暖房の使い過ぎを防げるため、このような健康被害に対する対策にもなります。さらに、自然素材の代表である無垢材にはリラックス効果もあり、家ではストレスから解放され、より健康的な生活が送れることが期待できます。

■メリット3
デザインに自然素材のディテールを生かせる

家にとっては機能性も大切ですが、見た目も重要です。自然素材は、それぞれの素材が人工的な素材にはない独特のテクスチャーを持っており、見た目の美しさが特徴的です。無垢材の木目や漆喰・珪藻土の質感、天然石の模様など、どこかあたたかみがあり、曲線的で不規則なテクスチャーそのものをデザインとして生かすことができます。

たとえば、木材も樹種によっては色も木目の入り方も異なり、柱や壁など面積の大きな部分に使うことで印象が大きく変わるため、素材選びや使い方ひとつで家の個性を際立たせることも可能です。同じ構造の家を複数建てたとしても、素材の選び方・使い方次第でそれぞれの家に一点物のような印象を与えることもできるでしょう。

自然素材の家を建てるデメリット

自然素材の家は、機能性が高く快適に過ごせる反面、導入する際に考えるべきこともいくつかあります。ここでは自然素材の家を建てるにあたって考慮に入れるべき点を、デメリットとして紹介します。

■デメリット1
コストが高くなる

自然素材を建材に選んだ場合、化学物質を含んだ素材と比較するとコストがかさみやすい傾向にあり、よりよい機能性を求めれば求めるほど、素材の価格が高くなります。また、用いる素材によっては施工に手間がかかり、工賃がかさむこともあります。コストの問題に関しては、自然素材を用いる範囲や素材のグレードを検討することである程度調整が可能です。

■デメリット2
経年変化が起こりやすい

自然素材の家は一般的な住宅と比べて、住宅年月の経過によって変化が起こりやすくなります。とくに、一枚板である無垢材は色が変わったり、湿度による膨張・収縮で板同士の間に隙間ができたり、場合によっては割れたり反ったりすることも。

一方で、経年変化にはこのような変化を風合いの変化として楽しめるという一面もあります。経年劣化で深みのある色に変わった木材などは、なんとも味わい深いものがありますよ。

■デメリット3
手入れに手がかかる

自然素材の家は、一般的な住宅よりも手入れに手間がかかる傾向にあります。たとえば、無垢材のフローリングは集成材より傷つきやすいですし、珪藻土の壁などは、強くこすりすぎると粉が服などについてしまうこともあります。フローリングには傷つきにくい床材を使う、珪藻土などはあまり人が触れない部分に使うなど、素材によって使う場所を変える工夫が必要です。

また、珪藻土や漆喰などは、人工の壁紙のように簡単に拭いて手入れできません。珪藻土や漆喰だけでなく、自然素材の場合は手入れの方法も工夫する必要があります。

 

自然素材の家は一般の住宅に比べて割高になるものの、機能性が高く、安心して快適に住める家を建てられます。手入れに手間がかかるものの、経年変化で味わいが生まれるのも自然素材の家ならではの特徴です。「家族の健康を守りたい」「ともに歳を重ねていける家がほしい」と考えている方は、自然素材の家も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

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