2階建てと3階建てで迷ってる!注文住宅を建てるならどっちがよい?
これから注文住宅を建てようとしている人の中には、2階建てか3階建てかで迷っている人も多いでしょう。注文住宅は自由度が高いだけに、実際に住み始めてみて失敗だったとは思いたくないですよね。今回は、注文住宅で建てるならどちらがよいのかについて、それぞれのメリット・デメリットを整理しながら一緒に考えていきましょう。
2階建てと3階建てで迷う理由
多くの人がこの問題で悩むのは、価格と快適さの両立が難しいからです。2階建ては余裕のあるゆったりとした居住空間になる一方で、ある程度の土地の広さがないと建てられません。そのため、土地価格は高額になりやすく、金銭的な負担が大きいのが特徴です。
その点、3階建ては土地がそれほど広くなくても建築が可能です。土地を比較的安い価格で手に入れられる一方で、各部屋が狭くなったり、階段移動が増えたり、家全体の圧迫感があるなどのマイナスポイントがあります。自分たちの理想にあった家を選ぶためには、それぞれのメリット・デメリットを正しく把握したうえで決断を下すようにしましょう。
2階建て注文住宅のメリット・デメリット
ここでは、まず2階建てのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
広い居住空間を確保できる
2階建ての大きなメリットに、居住空間の広さが挙げられます。各階部分の床面積が広く取れるので、それだけ各部屋でも充分な空間ができます。広々ダイニングやゆったりとした寝室など余裕を持った部屋を持ちたいのであれば、2階建て注文住宅の方が向いているでしょう
生活動線を確保しやすい
さらに、各階が広くなることで設計の自由度も増え、生活動線に合わせた家づくりが可能になります。朝の身支度や家事など、毎日の生活の中ではある程度決まった移動ルートができるものです。2階建て住宅では、生活動線に合わせて移動しやすいように廊下を配置したり、部屋を隣り合わせにしたり、水廻り関係を1か所に集めたりと、希望に合わせた設計ができやすいというメリットがあります。
土地の広さが必要
一方で、2階建て注文住宅の最大のデメリットは、土地の確保の難しさでしょう。各階の床面積が広いということは、当然土地にも充分な広さが必要です。注文住宅を建てるに当たって、土地から購入しようという人も多いと思いますが、その場合は総建築費に占める土地価格の割合は大きくなります。
とくに、2階建てに適した土地ではその傾向が強くなり、建物の建築費用より土地購入代金の方が高くなるケースがほとんどです。広い土地を手に入れたいために、郊外や利便性の悪い場所をあえて狙うという人もいるでしょう。しかし、そうした考えがなければ場所と価格を天秤にかけながら土地を探していくことになります。
光熱費が高くなりやすい
また、2階建て住宅は3階建てに比べて光熱費が高くなりやすいというデメリットがあります。各部屋でゆったりしたスペースが確保できているとは、裏を返せば冷暖房で部屋を快適に保つためには相応の電気代・ガス代がかかることを意味します。つまり、2階建ては3階建てに比べて、ランニングコストが高くついてしまうのです。
3階建て注文住宅のメリット・デメリット
次に3階建てにするメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
土地が狭くても居住空間が確保できる
3階建ての最大のメリットは、何といっても高い建物にして床面積を広げられる点でしょう。たとえ狭い土地であっても、2階建てにも負けない住居スペースを得られるのが魅力です。土地購入に対する費用も抑えられるので、余った資金を建物の充実に当てることも可能でしょう。
利便性の高い場所に家が建てられる
2階建ての解説でもお話をしましたが、土地の確保というのは注文住宅を建てるうえでもっとも難しいポイントといってもよいでしょう。駅近や繁華街に近いような利便性の高い場所で広い土地を見つけるのは至難の技で、仮に見つかったとしても手が出せるような価格ではない場合がほとんどです。
その点、3階建てでは2階建てほどの土地の広さがなくても、充分なスペースがある家が建てられます。たとえば、駅近でも小さめの土地であれば手が出せるぐらいの価格のものもあり、3階建てを建てるのに向いているといえるでしょう。
階段の昇り降りが多くなる
一方で、3階建てのデメリットについてもお話ししていきましょう。
まずは、階段の昇り降りの多さです。居住空間が3つの階に分かれるため、必然的に階段での移動は増えてしまいます。また、3階建ての階段は2階建てに比べて、細い造りになっている場合が多いです。そうした狭い階段を1日に何度も行ったり来たりすることにストレスを感じてしまう人もいるでしょう。階段移動が多くなる点で、子どもや高齢者がいる家庭では対策が必要になるケースもあります。たとえば、転落防止の手すりや柵を設けるなどが代表的な対策です。
また、長期的な目線では高齢になったときの負担も忘れてはいけません。今は若くて元気であっても、長く住み続ければ人は必ず歳を取っていきます。高齢となり、足腰が弱くなってきた際に3階まで階段で上がらなければならないのが大きな負担になる可能性もあるでしょう。
生活動線が複雑になりやすい
階段移動が増えるのと同様に、生活動線に関しても不満を感じやすいようです。とくに、今までワンフロアの賃貸に住んでいた人が3階建てに引っ越すような場合、その違和感は顕著に現れます。たとえば、洗濯物であれば今までは洗濯機からすぐにベランダに持って行って干していたでしょう。
しかし、3階建て住宅では水廻りは1階で、ベランダは2階や3階に置くケースが多いです。つまり、洗濯の度に階段を何段も行き来する必要があります。このほか、部屋が各階に分かれているので、その分フロア間の移動も多く、生活しにくいと感じてしまう人もいるようです。
家の中の温度差が大きくなる
また、環境面でも気を付ける点があります。とくに、温度差には注意が必要です。家の中では、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に集まります。たとえば、冬場は3階が暖かく快適でも、1階に下りてみるとひんやりとして寒気を感じてしまうなんていうこともよくあるのです。
まとめ
今回は、注文住宅で建てるなら2階建て、3階建てのどちらがいいかについて解説しました。結論からいえば、それぞれにメリット・デメリットがあり、一概にどちらにすべきとは言い切れません。どちらかに決めるかは、あなたが持っているマイホームに対する優先事項や絶対に避けたい事項を整理して照らし合わせることが重要です。この記事で挙げたメリット・デメリットを参考に、実際に生活をしている自分を思い浮かべてみることで必ずあなたに合ったマイホームのイメージが湧いてくるでしょう。