ZEHとはどのような住宅?メリット・デメリットをそれぞれ確認!

公開日:2022/02/01   最終更新日:2022/02/08

ZEHという言葉を聞いたことがありますか?ZEHとはネットゼロエネルギーハウスの略で、一定の基準をクリアした省エネ性が高い住宅を指します。経済産業省は2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指すとしており、環境庁と連携して補助金支援などを毎年続けています。ZEHとは具体的にどのような住宅なのか解説します。

ZEHとはどのような住宅?

住宅をZEHの性能にするためには3つのステップが必要です。建物の断熱性を上げるエアコンなどの設備を省エネ性の高い認定品にする発電設備を一定量以上搭載する、です。順番に解説します。

建物の断熱性を上げる

まず建物の断熱性能に関してとても細かい計算が必要になります。求められるのはエネルギー削減率20%。普通の家よりエネルギー消費が2割以上少なくないとZEHではないということです。計算方法もとても複雑で厳密です。熱が失われる量を床面積で割ったような従来の概算ではなく、外皮面積や開口面積をすべて計算した上で算出していきます。

エアコンなどの設備を省エネ性の高い認定品にする

次に設備です。空調、給湯など、エネルギーをたくさん使用する設備は省エネ性の高いものを使う必要があります。とくにエアコンは認定品が決まっており、エネルギー計算の結果に関わらずZEH対応品しか使用できません。

発電設備を一定量以上搭載する

建物、設備を意識的に設計すると省エネ性の高い住宅ができあがります。その住宅が使用する、電気やガスなどのわずかなエネルギーを超える発電設備を搭載したらZEHの完成です。いいかえると、ZEHはその家が使うエネルギー以上のエネルギーを自家発電する必要があります

ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット

ZEH住宅が推奨されるのはいうまでもなく環境問題のためです。ZEH事業はCO2削減、地球温暖化防止のために全世界で取り組まれている対策の一つになります。しかし、環境問題以外にもZEHの住宅を建てるメリットはあります。

補助金がもらえる

経済産業庁、環境庁がZEHに対して補助金を出しています。時期により条件は異なりますが、令和3年度はZEH60万円、さらに性能の高いZEH+で105万円の補助金がありました。2030年までの普及を見越して今後も続いていくことが予想されます。

光熱費が安い

断熱性能が高く、省エネ性が高い設備を導入しているため、光熱費が安いです。また、太陽光の売電も合わせると年間を通して光熱費が実質ゼロに近いご家庭も少なくないはず。毎月の家計を助けてくれるのがZEHの一番のメリットです。

身体に優しい

家全体の断熱性能が高いことでヒートショック等の体への負担を和らげることができます。洗面上で亡くなる方の数は交通事故で亡くなる方の数の45倍です。

優遇措置がこれから増えることが予想される

今は未だ存在しませんが、税制面などでこれからZEH住宅への優遇措置が出てくる可能性があります。

ZEH仕様の注文住宅を建てるデメリット

ZEH仕様の住宅を建てるとメリットが多いですが、当然デメリットもあります。具体的には以下の4つが考えられます。

建築費用が高くなる

元々の断熱性能が低い家はZEH基準にするためにたくさんのグレードアップが必要です。床断熱、壁断熱、天井断熱、サッシ、給湯器、暖房器など、場合によっては数百万円のプラスということもありえます

ローコストを売りにしている工務店はZEH仕様ができない会社もたくさんあるでしょう。ノウハウの問題もありますが、ZEH仕様にするとそもそもローコストという利点がなくなるからです。

間取りに制限がかかる

省エネ性能値を確保するためには当然ながら熱のロスが少ない間取りの方が有利です。大開口、吹き抜け、リビング階段などの間取りはエネルギー効率が低いため、ZEHには向かないケースもあります。

屋根形状に制限がかかる

屋根の形状は本来デザインや機能面で計画したいところですが、太陽光を乗せやすい屋根面は切妻、片流れです。ZEHにするためには充分な太陽光発電パネルを乗せる屋根面積が必要なため、屋根形状の制約を受ける可能性があります。

光熱費の定期報告が必要

ZEH補助金を受領した後は、半年に一度定期報告をしなければいけません。家庭の消費電力、発電力などの明細をとっておき、すべての数値を入力します。また、生活パターンを細かく申告し、国に生活データを提供する必要があります。

半年に一度、2年間の報告なので合計4回だけにはなりますが、質問内容が多いため60分くらい回答に時間がかかります。また、毎月に明細をとっておくのも少し手間がかかります。

 

これから建てる家はZEHがスタンダードになります。環境にやさしい建築は国をあげてのプロジェクトであり、世界的な重要課題でもあるためこの流れはまず間違いないでしょう。そのために国からの助成はこれからも続きそうですし、ZEH住宅が優遇されることも予想されます。

そもそもZEHは環境に優しいだけでなく、補助金がもらえて、光熱費が抑えられて、家の中が温かく、身体への負担も少ないので住む人にとってもメリットばかりです。家づくりへのこだわりは人それぞれ異なりますが、家計にも身体にも優しいZEHにこだわってみてはいかがでしょうか。

おすすめ関連記事

SEARCH

READ MORE

仙台市青葉区は、仙台市の中で最も面積が広い地域です。人口も多く、東北地方の中枢を担う行政機関や教育施設が集まっています。 仙台駅を中心に鉄道やバスが充実しているため、県内外問わずアクセスしや

続きを読む

仙台市泉区は、古くからベッドタウンとして人気のあるエリアです。近年、アウトレットモールやイオンモールなどの商業施設が増えたことから、さらに注目を集めています。 自然が豊かな公園やスポーツ施設

続きを読む

宮城県仙台市は、東北地方の経済の中心として知られていますが、その優れた都市機能と豊かな自然から、「杜の都」とも呼ばれています。仙台市の中でも若林区は、落ち着いた雰囲気でありながら交通の利便性

続きを読む

会社名:株式会社東建ビルダー 住所:栃木県足利市島田町820 電話番号:0284-72-0645 株式会社東建ビルダーは「暮らしを愉しむをデザインする」をコンセプトにした建設会社です。顧客の

続きを読む

仙台市は、宮城県の県庁所在地として知られています。東北のなかでも大きな都市なので、全国から移り住む人も多いです。 では、そんな仙台市にはどんな魅力があるのでしょうか。移り住む前に、仙台市の魅

続きを読む

会社名:株式会社 アイ工務店東北営業本部 住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町三丁目6番1号 一番町平和ビル1階2階 電話番号:022-738-9399 アイ工務店の家づくりで

続きを読む

会社名:株式会社 あいホーム 住所:〒981-3329 宮城県富谷市大清水1丁目31番地6 電話番号:022-348-8151 あいホームは地元の宮城に根付いたアットホームな工務店です。顧客

続きを読む

注文住宅を考えている方は、2LDKを考える人が多いのではないでしょうか。2LDKは、両親と子どもで暮らすのにぴったりな広さだと考えられます。しかし、デメリットもあることを考慮し、適切に設計し

続きを読む

家の中の部屋の数や、配置を示すために、間取りという概念があることをご存知でしょうか。部屋の数と役割について、一目でわかるように3LDKなど、部屋の数の数字と、役割の頭文字のアルファベットを使

続きを読む

注文住宅を建てようと考えている方、3LDKの間取りを検討されていますか?3LDKは、大人数で暮らす際に何不自由なく快適に過ごせるメリットがある、人気の間取りです。しかし、デメリットもあるため

続きを読む